このサイトではビジネスフォンの故障にまつわる様々なトラブルの原因と対処法をご紹介していますが、今回は故障を予防するための対策がテーマです。
ビジネスフォンは基本的に丈夫。また、電話するための機器であり、普通に扱っている限りでそうそう故障することはありません。しかし、何事も絶対はないので、ビジネスフォンも故障するケースはあるのです。
ということで、ここからはビジネスフォンの故障を予防するために行っておくべき対策についてご紹介いたします。
1、ビジネスフォンの故障に有効な予防対策とは?
ビジネスフォンの故障を予防するといっても、実際に何を行えば良いのか皆目見当がつかない方も多いですよね。
まず、ビジネスフォンと呼ばれるものは、電話機はもちろん、主装置(PBX)と呼ばれる小型の電話交換機を設置することで通話が可能になります。
基本的な仕組みとして、
➀電話回線の引込口 → 各回線機器 → 主装置
各回線機器は、以下の3種
アナログ回線:モデム
ISDN回線:TA(ターミナルアダプター)
ひかり電話:ONU(回線終端装置)
➁モジュラーケーブル → ローゼット →
ローゼットとは、主装置からの配線を各電話機に分岐するための小型機器
➂モジュラーケーブル(機ヒモ)→ 専用電話機
というように接続され、通話が可能になります。
そこで、ビジネスフォンの電話機自体は丈夫といっても、主装置や配線ケーブルにトラブルがあれば、このサイトでもご紹介している、
- 通話中にノイズ(雑音)が入る
- 液晶モニターの表示が消える
- 電話が不通になる
などの故障の原因となるため、電話機を含めたビジネスフォンのシステム全体の予防対策が必要になるわけです。
ビジネスフォンの故障を予防する効果的な対策とは?
とはいっても、実際何をすれば良いのか?
そこで、ビジネスフォンの故障の予防に有効な対策として、
- 定期保守契約を結ぶ
- 落雷対策の実施
と、この2つの対策を実施していれば、絶対ではないものの限りなくビジネスフォンの故障の予防になります。
➀定期保守契約を結ぶ
ビジネスフォンの定期保守などの保守契約については、
- 定期保守
- スポット保守
:毎月一定の保守料金を支払うことで、定期的に無料で保守サービスが受けられる
:故障してときのみ対応するスポット型の保守契約。修理費はその都度実費精算
といった保守契約が一般的ですが、販売業者によって取り扱いはバラバラ。基本は、必ず見積もりは提示してもらうにしてください
契約を結ぶなら当然、定期保守契約を結ぶことをおすすめします。
定期保守を結ぶことで、月1回または2ヶ月に1回など、定期的に業者のスタッフが訪問して異常が無いか点検を行ってくれます。
その点検内容も業者によって違いはあるものの、特にビジネスフォンの頭脳ともいえる主装置は、
- 外観
- ユニットのランプ状態
- 冷却ファン
などなど、厳重なチェックが行われます。
その他にも、障害や不具合の有無確認、動作状況の確認、電圧を測定、清掃の実施、データのバックアップなど、ビジネスフォンのシステム全体をくまなく点検してくれるので、故障の予防のためには契約を結んでおくことをおすすめします。
➁落雷対策の実施
次に、忘れてはならないのが落雷対策。
当サイトの「79.ビジネスフォンの故障?落雷が原因の故障と対処法」で詳しくご紹介していますので参考にご覧いただき、ここでは内容を掻い摘んでご説明いたします。
落雷による被害には、「直撃雷」と「誘導雷」と2種類に分かれ、オフィスのビジネスフォンやパソコンなどの精密機械に多大な影響を与えるのが「誘導雷」による被害。
とある調査機関の調査では、誘導雷による被害は年間1,000億円に上っているという衝撃の報告もでているほど。
落雷は突発的な自然災害なので、定期メンテナンスを行っていたとしても防ぎようがありません。そこで、以下のように落雷対策製品の設置が有効な予防対策になります。
- 落雷対策アダプター
- 雷サージ対応電源タップ
また、NTT東日本では雷対策製品「サンダーカット」が提供されており、アダプターから電源タップまで全8製品ラインナップ(販売価格:4,000円~7,000円)されているので、NTTの電話回線をご利用の事業者は設置することをおすすめします。
2、まとめ
今回は、ビジネスフォンの故障を予防するための対策法をご紹介しましたが、とにかく定期保守契約を結ぶことが一番の対策になります。
ただし、定期保守などの保守契約は、販売業者によって保守内容などがバラバラなので、見積もりを出してもらいしっかり説明を受けるようにしてください。
基本的にビジネスフォンのシステム自体が丈夫なので故障するケースは稀ですが、主装置の定期点検と落雷対策など予防対策は、高額な修理費用を支払うことになる前に実施しておきましょう。