このサイトではビジネスフォンの故障にまつわる様々なトラブルが発生する原因と対処法をご紹介していますが、今回は「電話回線」が原因でトラブルが発生するケースです。
当たり前のことで、電話をするためには電話回線を引かなければなりません。
ビジネスフォンを利用するときも、もちろん電話回線が必要になり、その電話回線が原因となるトラブルが発生するケースがあります。
そこで、ここからはビジネスフォンに収容される電話回線の種類の説明と、電話回線が原因と思われる故障とその対処法をご紹介いたします。
1、ビジネスフォンに収容できる電話回線の種類
ビジネスフォンと呼んでいる電話機は、「専用電話機+主装置(PBX)」がセットになってビジネスフォンになります。
主装置は、PBXとも呼ばれ簡単にいえば小型の電話交換機です。
その主装置の筐体内には、ユニットと呼ばれる基盤が組み込まれ、その内の「外線ユニット」によって収容できる電話回線が決まります。
ビジネスフォンに収容できる電話回線ユニットは主に以下3種類。
◆アナログ回線ユニット
1回線1チャンネルの電話回線が収容できるユニット。接続にはモデムが必要。
◆ISDN(ISNネット64)回線ユニット
1回線2チャンネルのISDN回線を収容できるユニット。接続にはTA(ターミナルアダプター)が必要。
◆ひかり電話(IP電話)ユニット
ひかり電話を収容するユニット。光回線終端装置(ONU)をLANケーブルで主装置に接続。
※現在販売されているビジネスフォン主装置の大半はひかり電話に対応し、ひかり直収タイプになっています。
ほとんどのオフィスでは、インターネット回線は「光回線」を利用することから、ひかり電話やIP電話の導入が増加傾向です。
次に、電話回線を引き込んだあとの配線は一般的に、
➀各電話回線機器(モデム、TA、ONU) → 主装置→
➁モジュラーケーブル → ローゼット→
➂モジュラーケーブル(機ヒモ)→ 専用電話機
というように接続され、通話が可能となります。
基本は主装置によって収容できる電話回線に違いがあるので、導入の際は最低でも収容できる電話回線の種類と、接続できる電話機の上限は確認するようにしましょう。
2、電話回線が原因によるトラブルと対処法
次に、ビジネスフォンで発生する故障の中で、電話回線が原因と思われるトラブルは、
- ノイズ(雑音)が入る
- 不通状態になる
と、大きくこの2つのトラブルが発生します。
そこで、この2つのトラブルが発生したとき、「1台だけ」、「2~3の複数台」、「すべての電話機」、というように発生している状況で対応が異なります。
まず、1台だけに症状が出た場合は、前項の「➂モジュラーケーブル(機ヒモ)→専用電話機」に問題があるケースが多いので、電話機から一度ケーブルを抜いて、差込み部に汚れ・破損がないか確認して、再度カチッというまでしっかりジャックに挿し込んでください。
次に、周囲の2台~3台の電話機も同じような症状が出ている場合は、前項の②ローゼットが壊れたか、主装置のユニットに問題がある可能性があります。この対応は素人では困難なので、工事業者に依頼して早急に対応してもらいましょう。
すべての電話機で症状が発生!原因は電話回線の可能性が大!
最後に、すべての電話機でノイズ(雑音)が入る、不通になっているようなら、電話回線に障害が発生している可能性が大です。
まずは、早急に契約しているNTTなどの電話会社に連絡しましょう。
NTT:局番なしの「113」
NTT西日本 受付時間:24時間(音声ガイダンスによる録音受付)
NTT東日本 受付時間:24時間年中無休
そこで、電話会社に問い合せて通信障害などが発生していないとなれば、主装置などに問題がある可能性があります。
その際は、主装置の電源をOFF、ひかり電話はONU(回線終端装置)の電源もOFFにして、5分~10分程度間を空けて電源をONにして下さい。
それでも解消されない場合は、こちらも工事業者に依頼して対応してもらうほか方法はありません。
3、まとめ
すべての電話機は、電話回線を引かなければ通話ができません。
ビジネスフォンの主装置には、主に「アナログ」、「ISDN(ISNネット64)」、「ひかり電話(IP電話)」が収容でき、現在はひかり電話が広く使われるようになっています。
ご紹介した通り、ビジネスフォンの故障の中で電話回線が原因と思われる故障は、”すべての電話機” にノイズ(雑音)が入るor不通になる状態になり、まずは電話会社に通信障害が発生していないか確認するようにしましょう。
すべての電話機が不通になるケースは滅多に発生しませんが、万一発生しても慌てずに対応したいですね