当サイトはビジネスフォンの故障にまつわる様々なトラブルの原因と対処法をご紹介していますが、今回は稀なケース「自分は聞こえるが相手が聞こえない」というもの。
ビジネスフォンで取引先に電話したとき、自分の電話機では相手の声は聞こえているのに、自分の話し声が相手に聞こえていない、という故障が発生するケースが稀に発生します。また、逆のパターンで相手の声が聞こえないというケースもあります。
というわけで、ここからは通話中に「自分は聞こえるが相手が聞こえない」原因と対処法をご紹介いたします。
1、ビジネスフォンで「自分は聞こえるが相手が聞こえない」原因と対処法
まず、ビジネスフォンは「専用電話機+主装置」のセット利用が基本。主装置は「PBX」とも呼ばれ、簡単にいえば小型の電話交換機です。
主装置がなければ通話ができないのは勿論、故障すれば接続された全ての電話機に影響がでます。
また、ビジネスフォンの配線はスター配線(主装置から専用電話機1台に対して1本の配線をする配線方式)が採用され、以下のように接続されています。
- 電話回線の引込口→主装置
- モジュラーケーブル→ローゼット
- 機ヒモ(モジュラーケーブル)→各電話機
「自分は聞こえるが相手が聞こえない」原因と対処法
そこで今回の「自分は相手の声は聞こえるが、相手が自分の声が聞こえない」という症状ですが、相手の声は聞こえる状態なので、接続に問題はないと考えられます。
では、「何が原因なのか」ということですが、以下の2つの原因が考えられます。
➀ビジネスフォンの「ミュート機能」が作動している
➁ビジネスフォン本体の受話器(送話部分)またはカールコードの断線
➀ビジネスフォンの「ミュート機能」が作動している
ビジネスフォンに「ミュート機能」が備わっているのはご存知でしょうか?
テレビの「ミュート=消音」とは異なる役割を果たす機能。基本すべてのビジネスフォンに、メーカー・機種で機能名称は異なりますが「ミュート機能」は備わっています。
その機能はテレビの「消音」とは違い、通話中にミュートモードに切り替えることで、こちらの話し声を相手に聞こえないようにする機能を指します。
ミュートモードへの切り替え設定は至ってシンブル。
ビジネスフォンで通話中にミュート機能に割り振られたボタンを押せば簡単に切り替えができ、解除は同じボタンを押すだけです。
ボタンを押してミュート機能に切り替われば、こちらの声は一切相手には聞こえなくなります。
そのため、間違ってミュートモードに切り替えていないか確認して、もしミュートモードに切り替わっているようなら解除すれば問題は解消されます。
➁ビジネスフォン本体の受話器(送話部分)またはカールコードの問題
ミュート機能が作動していないのに相手に自分の声が届かないときは、受話器の送話部分の故障、もしくは受話器を接続するカールコードに問題がある可能性があります。
カールコードとは、ビジネスフォン本体と受話器を結ぶための渦巻き状のコードで、別に「くるくるコード」と呼ばれています。
そこで、別の電話機についているカールコードと受話器を自分の電話機に取り付けて通話できるようなら交換が必要になります。
できれば、カールコードと受話器を交互に取り付けて、どちらに問題があるのは把握できればベスト。
カールコードは一般的な通販でも販売され、500円程度で購入できます。
一方の受話器に問題がある場合は、導入した販売会社にメンテナンスを依頼します。受話器のみの交換なら2,000円程度で対応してくれるでしょう。
2、まとめ
ビジネスフォンの故障には稀に「自分の電話機では相手の声は聞こえているのに、自分の話し声が相手に聞こえていない」という症状が発生するケースがあります。
このケースの場合、電話機や配線に問題はなく、受話器もしくはカールコードに問題があると考えておきましょう。
まずは、別の電話機から受話器とカールコードを借りて、自分の電話機に接続して通話ができるなら、交換すれば問題は解消されます。
それでも問題が解消されないときは、電話機本体の故障の可能性もあるので、販売業者に連絡して修理と代替機を依頼するようにしましょう。