このサイトでは、ビジネスフォンの故障と思われる様々なトラブルの原因と対処法をご紹介していますが、今回は1台だけ故障が発生するケースです。
ビジネスフォンといえばオフィスで使われる業務用の電話機であり、小規模オフィスでは3~5台、一般的な中小企業では30~50台、大企業に至っては百台単位で導入され日々の業務で活躍しています。
そこで、オフィスの中で自分の電話機1台だけ故障した!といったケースを経験したことがあるのでは?
ということで、ここからはビジネスフォンを利用している中で、1台だけ故障する原因と対処法をご紹介いたします。
1、まずはビジネスフォンの仕組みから理解しよう!
仕事をしているとき、自分の電話機だけ故障した!となった場合、”1台だけ” というのが不思議に感じますよね。
そこで、そのようなケースでも慌てずに対処するには、まずはビジネスフォンの仕組みを理解しておくのが先決。
ビジネスフォンとは?
そもそもビジネスフォンと呼ばれるものは、実際に電話をする専用電話機と、主装置と呼ばれる機器のセットがビジネスフォンなのです。
この主装置はPBX(小型電話交換所)を指し、主に外線はもちろん、内線電話を制御する役割を果たす重要な機器になります。
主装置の筐体内部には、
電源ユニット/コントロールユニット/交換ユニット/外線ユニット/内線ユニット/単独電話機ユニット/拡張ユニット など
以上の様々なユニットと呼ばれる基盤が組み込まれ、機種によって収容できる電話回線や接続できる電話機の数が決まっています。
そのため専用電話機と主装置は、同一メーカー・同一機種のものでしか基本作動してくれません。
ビジネスフォンの配線方式は「スター配線」が主流
オフィスにビジネスフォンを導入するためには配線工事が必要になり、一般的に「スター配線」が採用されています。
他にも「バス配線」という、主装置から1本の配線を途中分岐しながら電話機に接続する配線方式がありますが、NTTの特定の機種だけが採用している配線方式なので、基本はスター配線が採用されます。
スター配線とは、ビジネスフォンの主装置から電話機1台に対して1本のケーブルで配線する接続方式。主装置を起点にして、電話機をスター(星)状に配線することからスター方式と呼ばれています。
ビジネスフォンの配線手順
次に、ビジネスフォンが実際どのように配線され通話できる状態になるのか、一般的な手順を説明しておきます。
➀電話回線の引込口 → 主装置 →
※ひかり電話は、ONU(回線終端装置)から配線します。
➁モジュラーケーブル → ローゼット →
※ローゼット:主装置からの配線を各電話機に分岐するための小型機器
➂モジュラーケーブル(機ヒモ)→ 専用電話機
以上、簡潔にビジネスフォンの仕組みをご説明しましたが、特に最後の配線の流れを理解しておくと故障したときに対しやすくなります。
2、ビジネスフォンが1台だけ故障する原因と対処法
ビジネスフォンの故障と思われるトラブルの症状は主に、当サイト内でもご紹介している
・通話中にノイズ(雑音)が入る
・液晶ミニターの表示が消える
・電話が不通になる
など、これらの症状が自分の電話機1台だけで発生した場合、何で自分のだけ!と慌ててしまいますよね。そこで、前項でご紹介した仕組みを理解していれば、原因は意外に簡単に分かります。
まず、配線は大抵のオフィスでは「スター配線」が採用されていること。
このスター配線のメリットは、1台ずつ配線する手間はかかるものの、1台の電話機にトラブルや配線の断線があっても影響を受けるのは、その1台もしくはエリア内で済むということです。そのため、ビジネスフォンで何かしらのトラブルが発生するのは1台のみというケースが多いといいます。
1台だけ故障する原因と対処法
では、何が原因かといえば、前項の最後で説明した手順の中の「➂ローゼット → モジュラーケーブル(機ヒモ)→ 専用電話機」が原因になっているケースが大半です。
自分の電話機1台だけ何かしらのトラブルが発生したときは、最初に電話機に繋がっている機ヒモをジャックから抜いて、汚れや破損がないか確認して、再度カチッというまでしっかり挿し直してみましょう。
その際、可能ならローゼットから電話機までのケーブルを見て、破損していない確認して、破損しているようならケーブルを交換する必要があります。
それでも解消されないときは、主装置の電源を1度OFFにして、5分程度待って電源を入れ直してください。大抵の症状は改善されるという効果的な方法です。
ただし、主装置の電源を落とせば、他の電話機にも影響がでるので、周囲に断りを入れて迷惑をかけないような時間帯に実行しましょうね。
3、まとめ
オフィスのビジネスフォンを使っているとき、自分の電話機1台だけトラブル発生!
ビジネスフォンは基本スター配線を採用していることから、故障するのは1台のみというケースが多いといいます。
そこで、1台のみ故障したというときは、ケーブルの挿し直しで改善されなければ、主装置の電源をOFFして5分間を空けて電源を入れ直せば大抵の症状は改善されるはずなので、焦らず慌てずに対処しましょう。